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北の風景   

三井寺(園城寺)のなぞ。

おっさんは婚姻届を出すまでは本籍地がこの寺の住所、すなわち滋賀県大津市園城寺町番外地であった。まぎれもなく、このお寺の所在地である。
なぜ、この寺が本籍地なのか時々気にはなっていたが、両親も他界し、親戚との付き合いもほとんどなくなり、確認の機会を逸してしまった。ただ、解っている事も多少はある。
「おっさん」の祖父は曹洞宗の僧侶であったが、明治37年にこの三井寺の境内の土地をお借りして、日露戦争の戦災孤児を救済する目的で現在の滋賀県育児院の基礎となった「湘南学園」を創設したのだという。
そのことは小学生のころ祖母に時々聞かされていた記憶がある。
しかし、県の資料によれば昭和11年に「湘南学園」は現在地の石山寺に近い大津市平津に移転している。
「おっさん」は昭和15年生まれであるから、既に石山の平津に移転しており、三井寺が本籍となった経緯はなぞのままである。
お寺の高齢のお坊様にもお会いしておたずねしたが、明治の末に大きな組織変更があり、そのような記録は残っておらず、年月も経過しているから、無理であろうとのことであった。
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「湘南学園」のいわれ。
中国江西省を源として湖南省をへて洞庭湖に注ぐ「湘水」という河川がある。
その洞庭湖の南部を「湘南」と呼んで「禅仏教」の発展の原点だとされている。
わが爺さん「西尾関仲」師はその洞庭湖を琵琶湖になぞらえ、この三井寺が琵琶湖の湖南に位置することからこの施設を「湘南学園」と名付けたと言う。
神奈川県の湘南とは関係はない。

by gandeji2 | 2009-04-04 10:20 |